インビザライン（マウスピース矯正）

マウスピース矯正は、透明に近いマウスピース型の矯正装置（アライナー）を歯に装着して歯並びを矯正する、画期的な矯正方法です。一人ひとりの歯に合わせて作製される矯正装置を装着し、治療の段階に合わせて新しい装置に交換しながら徐々に歯を動かし、歯並びを矯正します。

インビザラインは何歳でも治療できますか？

成長段階にある16歳以下の方でも、乳歯がすべて抜けていればインビザラインで治療することが可能です。思春期のお子さまも、痛みが少なく目立たないインビザラインなら、矯正治療中も快適に過ごせます。 矯正治療を開始するタイミングは、顎の成長の度合いにもよりますので、詳しくは歯科医師にご相談ください。なお、対象年齢の上限はありません。歯並びが気になったときが治療を始めるベストタイミングなので、お気軽にご相談ください。

どのような歯並びでもインビザラインで治療できますか？

インビザラインは、装置が目立たず治療中のストレスも少ない優れた治療方法ですが、患者さまのお口の状態によって適していない場合もあります。 顎が前後もしくは左右に大きくずれているなど、骨格による問題がある場合や、歯並び大きく乱れていて複雑に歯が重なり合っているような場合では、インビザラインは適していません。そのような症状がある場合は、ワイヤー矯正などほかの矯正治療やワイヤー矯正とインビザラインを併用した治療によって、歯並びを整えていくことが必要になります。

歯周病の治療中なのですが、インビザラインで矯正治療はできますか？

歯周病の症状によって異なります。歯肉の腫れや出血等もなく、歯周病の症状が安定している場合は、インビザラインでの治療は可能ですが、歯肉に腫れや出血があったり、歯が全体的に大きく揺れるような状態であったりする場合には、インビザラインで治療することはできない場合があります。また、炎症が治っていても歯を支える骨の質がよくなかったり、骨の量が少ない等があれば、治療できない場合があります。

どうしてマウスピースで歯が動くのですか？

インビザラインでは、マウスピース型矯正装置（アライナー）の素材であるプラスチックの弾性と矯正力を利用して歯を動かしていきます。現在の歯並びから、シミュレーションを行い、それに沿って歯を移動させるためのアライナーを作製します。アライナーを約1～2週間に1回の頻度で次の段階のものにつけ替えていくことで、歯を少しずつ移動させていくことができます。

アライナーを装着したとき、痛みはありますか?

アライナーを装着した直後は、若干しめつけられるような違和感を覚える場合がありますが、インビザラインは、一つのアライナーでの歯の移動量が0.25mmと少なく、弱い力で少しずつ移動していくため、一般的なワイヤー矯正よりも歯に与える負担が軽く、痛みは少ないといえます。また、ワイヤー矯正のように、ワイヤーやブラケットによって唇や粘膜を傷付ける心配や、装置の異物感もありません。

アライナーを装着したまま飲食することはできますか？

水はアライナーをつけたまま飲んでも問題ありません。ジュースなど糖分が含まれている飲み物の場合は、アライナーの中に糖分が溜まって虫歯になりやすくなるため、アライナーを外してから飲むようにしましょう。お茶やコーヒーなど着色しやすい飲み物も、アライナーを取り外してから飲んだほうが、歯の着色汚れを防ぐことができます。 食事の際には、間食も含めて必ずアライナーを取り外す必要があります。

アライナーを装着して、発音しにくくなることはありますか？

インビザラインのアライナーは、厚みが薄いので、発音を大きく妨げることはありません。治療開始直後は、多少発音しづらいと感じる方もいらっしゃいますが、ほとんどの方が数日で慣れて問題なく会話ができるようになります。 お仕事などで、人前で話す機会が多い方でも、インビザラインなら安心して矯正治療を受けることができます。

アライナーを装着したまま、スポーツや楽器演奏はできますか？

インビザラインのアライナーは薄く、弾性のあるプラスチックでできているため、装着していてもお口の粘膜を傷つけることはほとんどないので、スポーツの際でもアライナーを装着したまま活動することができます。 楽器の演奏については、口の繊細な動きや感覚を必要とする楽器においては、演奏に影響が出る可能性はあります。

アライナーを装着する時間は一日あたりどのくらいですか？

アライナーは一日あたり20時間以上装着することが原則です。食事と歯磨き以外の時間は就寝時も含めて装着します。怠ると効果が出にくかったり治療期間が延びてしまったりする場合もあります。

ホワイトニングが同時にできるというのは、本当ですか？

インビザラインによる矯正治療では、アライナーにホワイトニングの薬剤を入れておくことで、歯並びを整えると同時に歯を白くすることは可能ですが、 インビザライン矯正中はアタッチメントが歯の表面に付いている場合が多く、保定期間に入ってからホワイトニングを行うのが一般的です。
また、アタッチメントを歯の表面に装着する前にホワイトニングを行い、保定期間に再度ホワイトニングを行うことで、より一層の審美性を得ることも可能です。

インビザラインの治療期間はどれくらいですか？

インビザラインの治療期間は、平均的して1～2年ほどです。治療期間は患者さまの歯並びの状態によって異なりますので、あくまで目安としてお考えください。